来週からいよいよフリーランス養成合宿(ドラキャン)が始まり、カリキュラムのサブテーマではありますが、心技体の「心」の部分で、自己肯定感についても扱っていきます。

実は僕が2016年に世界青年の船というプログラムに参加したとき、船のプログラムの中で参加青年が他の参加青年にセミナーをする機会があり、「Love yourself」という自己肯定感がテーマのタイトルでセミナーをしたことがあります。
内閣府主催のプログラム「SWY」で、豪華客船によるシンガポール、インド、スリランカに行ってきた

自己肯定感は世界共通の興味あるテーマだったため、その時間帯にあるセミナーの中では一番人気でした。

船の仲間と一緒におこなったテーマで、船のプログラムの参加者は世界5大陸の11か国(日本、メキシコ、バーレーン、チリ、オーストラリア、スリランカ、インド、ロシア、タンザニア、ニュージーランド、UAE)の参加青年がいたのですが、日本は世界の中でも自己肯定感が低いと言われていて、そのセミナーでも4人に1人が日本人でした。ちなみに参加してなかった国は、ニュージーランドとチリです。

内容ですが、最初は7つの考え方を知ってもらうことと、今すでに持っている3つのスキルor才能について発見しよう、というものでした。

どういうことかというと
  1. 承認欲求をコントロールする
  2. 俯瞰して見よう
  3. 比較をするな
  4. 自分のことを見てるのは自分だけ
  5. みんなを喜ばすことはできない
  6. 貢献感
  7. 盾の両面を見よ

7つの考え方では出来事の捉え方を変えることで、自分への見方が変わるということ、(アドラー心理学の嫌われる勇気をベースにして、自分の経験とMixさせたものです)

3つのスキルについては、人は誰しもスキル(資質や才能でも)を持っているので、それに気付いてもらうことで、Only1の自分を再発見するということでした。 

ただ、実はこのセミナーをする直前に内容を変えたのです。時間が75分しかない中で、全て伝えることはできないと思ったからです

講演だけだと75分でも伝えられますが、直前でワークなどを通した実践形式にした方が良いという判断になり、セミナーの中で取り上げたのは3つのスキル、7つのうちの1つの考え方「承認欲求をコントロールする」についてだけでした。

ドラキャンのイギリス版を開催するにあたって、改めて見直し日本語版に書き下ろして、フルバージョンを公開することにしました。あれから3年経っても、根本的なところは変わらず本質的なものに仕上がってるので、自己肯定感が低い人にぜひ読んでほしいです。

これらをもとにマンツーマンで見させてもらって、人生が劇的に変わった人も見てきました。

自己肯定感が高い自分を想像したことがありますか
自己肯定感は人生の様々な場面で影響します。

たとえば、仕事、人間関係、健康、新しいチャレンジ、自信を持ってやりたいことができる

など、逆に自信がない人はその自信のなさに多くの状況で苦しむことになります。

だから自己肯定感が高いことはとても大事で、生きていく中での土台とも言えます。

自己肯定感が高くなると、どれほど素晴らしいのかはあらゆることが上手くいくようになります。

Only1の自分を再発見する3つのスキル
なぜ3つのスキルが必要なのかと言うと、1つだと他にもそのスキルを持った人がいるからです。Ony1の自分になるには3つが必要なのです。

逆に4つだと特徴がありすぎて、あれもこれもとすると、どれも中途半端になってしまうため、3つが一番ベストなのです。

この3つのスキルを見つけるために、ライフチャートを書くことをオススメします。

人生の中で、自分の感情が上がった時や下がった時、記憶に残っている思い出など、そういったことを書くライフチャートというものがあります。こんなツールもあるようです。

就活に役立つ!スマホで簡単に人生曲線が作れるツール「LIFE LOG(β版)」を作ってみた。

このライフチャートを書くことで、自分の得意なこと、苦手なことを把握して3つのスキルを見つけることができます。(苦手なことで3つのスキルを見つける方法については後ほど)

ここで大事なことは、今あるものの中から見つけ出すことで、これから勉強して身につけようなどといった考え方はしないことです。まだ磨かれていない、あるいは発見されていないスキルは必ずあります。

承認欲求をコントロールする
人は誰もが承認欲求を持っています

今ならFacebookやTwitterといったSNSを使った投稿など、他には親に認めてほしい、友達に認めてほしい

といった人間の本能でもあります。ただしこの本能に言いなりになるのではなく、実際にはこの本能を上手くコントロールしね使い分けることが必要になってきます

承認欲求の通りに動いてしまうと、自分がしたいことではなくて他の人が求めることを基準に行動してしまいます。

最初の方はいいかもしれませんが、そのうち、自分のやっていることが期待に応えるための行動なので、だんだんと苦しくなってきます。

誰かに承認されないと、それをしないという選択も取りがちになります。たとえばゴミが道ばたに落ちてても誰も見てないから拾わない、誰かが見てるから拾う、といったような行動基準になってしまいます。

最近思うのは、人生において無駄に見えるような時間も必要だということです。

ビジネスであれば無駄なことをたくさんして、その後にようやく自分の成果に結びつくことがよくあります。

承認欲求に支配されていると、周りの反応を気にしすぎてしまうため、自分が試してみたいと思ったこともできず、そういった意味ある無駄なこともできないんですね。

承認欲求には良い面もあり、時にものすごい力を発揮するので、自分の成果を早く出したい時は承認欲求を使うのもいいです。これは上手く使うといった意味でです。

僕も最初はビジネスをする時に他の人に認めてもらいたいという原動力で、どんどんビジネスを成長していった過程があります。

今、承認欲求を使っているのか使っていないのかを客観的に判断できるようになってコントロールする

承認欲求を完全に消すということは難しく、僕自身ももちろんできるわけではないです。

ただ承認欲求に従うのではなくて、コントロールするということが大事になのです。

ここまでの内容が、世界青年の船の時に話した内容でした。

俯瞰して見よう
承認欲求をコントロールするにも必要になってくるのですが、俯瞰して見るというのは遠くから客観的に見つめるということです。たとえば、自分のことというのはわかるようでわからない、理解するのが難しいです。

なぜかと言うと、自分のことを俯瞰して見る機会があまりないからです

自分のことや身近な人のことほど見えなくなる、医者は命がかかるような大事な手術を家族や親族にしない

といったことは、聞いたことがありますよね。まさにこのことを象徴しています。

自分のことを見てるのは自分だけ
人は傷つくのが怖いです。そのぶん自分のことについては自意識過剰になりがちです。

実際に何かチャレンジする時は

他の人に何か責められるんじゃないか
バカにされるんじゃないか

そういったことが思い浮かんでチャレンジできない人をこれまでたくさん見てきました。

ただよく考えてみてください。みんなが自分のことで忙しくて、あなたにそこまで構っている時間はなりません。そこまで気にしていません。

チャレンジしない人生は成功することがないので、こんな風に思われてしまうんだろうなということを気にせず、どんどんチャレンジしていく必要があります

批判が来て初めて一人前になったとも言われますよね。

というのも、全く同じことをしても喜ぶ人と嫌う人が必ずいます。

なぜかと言うと人間はそれだけ多様性があるからです。逆にみんなが喜ぶようなことをするというのはこれだけ人がいるのにも関わらず怖いです。

これだけ色々な人がいるからこそ、人間はこの社会で共同することができています。

世の中には色んな人がいる。

この前提はとても大事で、自分がやることに対して喜んでくれてる人を見るようにしてください。

僕の感覚としては2割が自分のことを好きでいてくれる人、6割がどっちでもない人、もう2割が自分のことを嫌いな人と考えてもいいです。

自分のことが好きな人の2割の中でその1割は、本当にあなたのことを好きな人です。この前提を持っていると生きることがとても楽になります。どこに注目して見ればいいのかが分かるからです。

比較をするな
人は比較してしまう生き物です。

承認欲求をコントロールする時と同じように人間の持つ本能をしっかり理解して、上手く向きあう1つです。

どんな分野でも上には上がいます。だからこそ比較をするときりがなく、終わりがありません。隣の芝生は青いといった言葉があるように、どのレベルにまで達しても、いつまでたっても満足できないのです。

これも比較が完全に悪いというわけではなく、比較をすることで自分の力をより高みにあげていくこともできます。負けず嫌いは上達するのが速いです。

悔しいという気持ちをそのまま押し殺すというよりも
今比較しようとしてるな
と俯瞰してみることが大事です

僕自身も新卒フリーランスになったのは、他の人に負けたくないという思いからでしたが、もう一方では、この競争を上手く利用しようという考え方を持つことで、比較することによって湧き出るパワーを上手く活用できたとも今では思っています。

貢献感
なぜ貢献感が大事なのか。それは他の人に貢献することで自分は存在していいんだという「存在の許可」を与えることができるからです。

人はひとりでは生きていけないので、何かしらのコミュニティに所属しています。ゆるく所属しているところもあるでしょうし、がっつり所属しているところもあります

一番大事なことは、一つ、あるいは複数のコミュニティで何かしらの貢献感を持っていることです、誰にも必要とされていないと自分で思ったらそれはもう自分がいる意味がないんじゃないかと思い始めてしまいます。

貢献感というのは相手が喜んでいるかどうかにかかわらず、自分の判断で役に立っているかどうかを判断します。ここをよく間違う人が多いのですが、例えば自分がこんないいことをしてたから相手はこうやって返してくれるだろうと予想して、逆にそういった予想通りの反応がない場合、落ち込んでしまいます

人の行動というのを予想するのは難しいので、この考え方だと落ち込んでしまうことが多くなってしまいます。せっかく貢献してたのに、結局、貢献することを止めようと悪循環にもなります

先ほどあげたゴミ拾い問題であれば、誰も見てないところでゴミを拾えるか、ということです。
"評価されるためではなく"です。

これはいつもできるわけではなく、余裕があるからこそできることで、貢献感を常に発揮してる人というのはここに行き着きます。ゴミが落ちてる地域というコミュニティで考えているということです。

ただ注意点として、勝手に貢献感だけ覚えて、自己満足にならないようにする必要があります。

自己満足と貢献感の違いは、紙一重なところがあります。先ほど自分の感覚で貢献してるかどうかを判断していいと言いましたが、正確に言うと、俯瞰的に見ることを少し持つ必要があります。

つまり自分の判断で役に立っているかどうかを判断するのですが、周りの意見を全く無視して自分がやりたいことをただひたすらやっていいわけではなく、貢献したことに対して他の人からの評価も参考程度に聞く必要があります。

自己満足との違いは、周りから「参考程度に」良い評価を得るゆるめの他者貢献があるかないかとも言えます。

自己満足にならないようにするために、あと一つあります。

馬を水辺に連れて行くことはできるが水を飲ますことはできない
という古くからの言葉があって、どういう意味かというと、環境は用意できるけど、あとは本人次第で強引に全てをやらせることはできないよね、

という話です。面倒をみすぎると、馬に水を強引に飲ましてしまうことになります。

なにか助けようと思っても、本人が望んでいなければ、それは自己満かもしれません。

どこまでが水辺で、どこまでが水を飲ます行為なのかを、きちんと見極めないと他者貢献が自己満になってしまいます。これが紙一重といった理由です。

特に親から子への介入はこのパターンがほとんどで(たとえば宿題をしなさい!など)、他者貢献を超えて完全な自己満に足をつっこんでいる状態です。

貢献感とよく関連して出てくる1つに優しさがあって、同じ優しさという言葉でも、実は2種類あります。

貢献感による優しさとは貢献を普段からしてることからの優しさで、嫌われたくないから優しいとは似て非なるものなのです。

嫌われたくないから優しいは承認欲求状態になってしまっています。

ここがわかりにくいので、優しい人がいる場合、どちらの優しさなのかを注意してみる必要がありますね。

盾の両面を見よ
どんな物事にも良いこと悪いことがあります。

どんなことにも良いこと悪いことがあるにも関わらず、自己肯定感が低い人はあらゆる出来事に対して否定的に捉えがちです。片方の面しか見えてないことが多いのです

例えば僕が右目が見えなかったり、右耳が聞こえなかったりすることについて、 一般的にはとても不便だよねと言われます。

ただ、右目が見えない、右耳が聞こえないというダブルパンチを持ってる人は世の中に少ないので、(それぞれ10万人に1人と言われてるので、数字だけで考えると、100億人に1人になります)存在するだけでオンリーワンになることができます

たとえば、その病気がある人にしかその病気のことはわからない、というお気に入りの言葉があるんですが、 僕は他の人よりも病気や身体のハンディキャップを持った人の立場になって寄り添うことができます

右目が見えなくなった時は両目まで見えなくなったらどうしようなどと悲観的な考えが頭からずっと抜けず、本当に人生ことのどん底でした。

こういった経験が僕を強くしてくれました。悲しい出来事があればあるほど、嬉しい出来事があった時はそのギャップで、より幸せを感じることができます。

僕がいつも提供するサービスに対して、高い評価をもらえるのは人の痛みが、他の人よりも分かるからだと分析しています。

起きた出来事に対して
どう捉えるのか
どの切り口で見るのか
どこに焦点を当てるのか
どんな意味づけを与えるのか

これらがとても大事になってきます

今あげたように、3つのスキルのところで苦手なものを出したら、苦手なもの(右目が見えない、右耳が聞こえない)は盾の両面を見よで考えると、その裏側は良い面になるので(ハンディキャップがある人に寄り添うことができる)、苦手なものからも3つのスキルとなるヒントを見つけることもできるんですね。

この7つの考え方があると自分は存在していいんだ、 役に立っているんだと感じることができて、自己肯定感が上がるようになります。自己肯定感が下がる原因は他の人と比べて自分ができなかったり、他の人に必要とされていなかったりを感じるからです 

それよりも自分のことを応援してくれている人、 コミュニティに対してしっかり貢献しているか貢献感を持っていること、自分の本能をしっかりコントロールできているかどうかといったことが自己肯定感に直結します。

3つのスキルで誰とも被らないOnly1を意識しつつ、7つの考え方で起こる出来事に対しての捉え方をぜひ変えてみてください。Love yourselfをしていきましょう。