ドラキャン(フリーランス養成合宿)メンバー参加者から地方移住についてのインタビューを受けて、その書き起こしをしていただいたので、地方移住の参考になればとシェアします。(緑の吹き出しが僕の回答になっています。)

インタビュースタート
今回は複数回の移住体験の経験があり現在は福井県鯖江市に移住されている井元さんに、複数回移住体験をして感じたこと、地方の情報事情などについてお話ししていただきました!

今日はお時間ありがとうございます。 よろしくお願いします!

よろしく。


早速ですが、井元さんはこれまでたくさんの移住体験をしてこられたと思うのですが何ヶ所くらい見てこられたんですか?

移住に限らずいうと、まず中高で岡山にいて、大学は東京。移住という視点でいうと、鹿児島、鳥取、和歌山とかで2週間から1ヶ月くらいの移住体験をしてきたよ。


なんでそんなにたくさん移住体験をされたんですか?

最初は、中高の頃は親から離れたいっていう気持ちがあった。 体験ではない移住は、今住んでいる鯖江が初めてなんだけど東京以外に住んでみたいっていう気持ちからかな。そして色々と調べる中で体験に行きながら、最終的に鯖江になったね。


いろんな地域を見た中で鯖江に決めた理由はなんだったんですか?

色々あるけれど、まずは周りに新しいことやおもしろいことをしている人がたくさんいたことと、鯖江市はJK課(女子高生が企画や活動を行なっている市民協働推進プロジェクト)なんかに力を入れていて若い人が多かったっていうところかな。 他の地域でも若い人が活躍しているところはあるけれど、そこまで人数が多くない。でも鯖江だと飲み会で20〜30人くらい若い人が集まったりする。同年代が多いのは若い人が移住する上で大事だと思うよ。 そして、鯖江は”ちょうどいい田舎”。車がなくてもどうにかすることができる。徒歩圏にもいろいろあるし。


ぼくも2週間過ごしてみて、暮らしやすいところだと感じてました。 新しいことをしている人がたくさんいるとおっしゃいましたが、井元さん自身も福井に行ってから始めたことってあるんですか?

大きいことだとフリーランス養成合宿(ドラキャン)かな。 それ以外だと空き家開拓。そしてゆるパブ(詳しくはこちら  ゆるパブとは?)っていうグループがあるんだけど、そこ発祥の企画とかにたくさん関わって取り組んできた。 去年、ヤフオクと鯖江が協力してやったサバオクにもかなり関わったよ。 ゆるパブは高校生社長の子なんかもいて、すごく楽しいね。


なるほど。空き家開拓はどうして始めたんですか?

そもそも鯖江には、無料で住居を提供してくれる「ゆるい移住」っていう移住体験で行ったんだけど、無料で住めることに味をしめてそういう家は他にないのかなっていうことで探し始めた。 そしたら空き家って異常にあるということに気づいて。中には全然住めるところもある。 新しくって綺麗なところじゃないと嫌だっていうこだわりがなければ空き家でもいいなって思って探しているうちにどんどん面白くなっていったね。 そして今住んでいるところと、もう一つ手をつけれていないところの2ヶ所を今は持っているよ。 空き家の現状を知るっていうことをこっちにきてからやったね。


住めるようなところもたくさんあるんですか?

住めるようなところは1割くらいだね。宝探しみたいな感覚でやってるよ。 地方に行ったら探してみる価値はあるね。


話題が変わりますが、地方に移住して感じたメリット・デメリットはありますか?

メリットは、人が居なくってのびのびできる。東京とかみたいに人が多くって疲れることはない。でも、全く人が居ないわけではなく、イベントがあったりすると人は集まるからちょうどいいね。 そして、最初はデメリットだと感じたんだけれど食べれるお店が少ないっていうのもメリット。お店が少なくって限られてくるから、自然と自炊をするようになって体調もだいぶ改善されてきたよ。食料を分けてもらえることもあるし。 さらに、よく言われるけどお金がかからない。飲み会も宅飲みが多くって持ち寄りが基本だから安く済むし、自炊して家賃も安くって出費が少ない。結局都会と田舎で生活コストは変わらないっていう比較記事もあるけど、実際安くなっているね。


デメリットはありますか?

うーん、あんまり思いつかないけれど、ワイワイしたい人にはあまりお勧めできないかな。 あとは、寒い。笑

寒い。笑 井元さんにはメリットの方がたくさんだったんですね。


井元さんは移住情報はどういう風に集められたんですか?

Facebookとネットの検索を活用したね。鯖江とか、和歌山の移住はFacebookで知ったよ。 ただ、必要な情報以上のことは調べずに移住したね。


SNSを活用して情報を集められたんですね。ただ、井元さんがネットを使って現地の情報を集めていないのは意外でした。

ネットを使ってはしないけれど、実際に現地に行って見ることでいろんな情報は手に入れるよ。 ネットで調べるのは限界があるし。地方によっては情報発信がほとんどされていなかったりするからね。 住みやすさを数値化して比較するサイトもあったりするけど、イメージを掴みにくいし。 移住するなら、現地に実際に行って見ることだね。


実際に行って見るのはマストと言えそうですね。 井元さんは情報収集術トレーナーとして活動されていますが、地方にいて情報収集で困ることはないんですか? 以前の移住者インタビューで情報が入ってくるのが遅いということを聞いたのですが。

確かにそういう面もあるかもしれないんだけど、自分はそれは逆だと思っていて。特殊な例かもしれないんだけど。 情報を都市部の情報と地方の情報とに分けた場合、都市部の情報はいろんな人が発信をするからインターネットを活用することで集めるのは簡単なんだよね。逆に地方の情報は発信している人が少ないから集めにくい。現地に行って見ないとわからないことも多くある。 そういう意味で、やり方によっては地方の方が最先端になれるね。鯖江のように新しい取り組みをどんどんしていく街は特に。 もちろん、その人の情報収集能力の影響を大きく受けるけどね。 オンラインを活用することが大事なのは確実に言えるね。 遠くに行くほど最先端になれると思っているよ。


自分から情報を収集する力を持っていれば、地方にいることを強みにできるんですね。 情報面では苦労はされていませんが、それ以外の面で苦労したことはありましたか?

苦労とは違うかもしれないけど、困った時に助けてくれる人がいるのは大切なことだね。 例えば、誰かに会いたいとか何かしたいっていう時に力になってくれる人がいること。そうしないと苦労するね。 とにかく人との繋がりが大事。 繋がりを作る努力をしないといけないね。


困った時に助けてもらえるような関係性の構築。人との繋がりがやはり大切なんですね。 最後になるんですけど、移住したい方に伝えておきたいことはありますか?

移住をしたいならまずは自分に適性があるのか見極めることが大切。 適性がないのに移住してしまってはうまくいかないからね。移住体験に参加してみて自分が向いているかどうか知ること。 そして、地方によって特色が違うからいろんな地域に行って見ることもしてみるべき。「あそこは合わなかったけど、ここは合っているな」ってこともあるからね。 いきなり移住してしまうのではなく、色々と体験してみてから移住してください。 鯖江市はとってもいいところですよ!


適性を見極めて、自分にあった移住先を見つける。貴重なアドバイスありがとうございます。 そして、鯖江は本当にいいところですよね! 井元さん、今日は貴重なお時間ありがとうございました!

合っているかどうかを見極める
今回の井元さんのインタビュー。そしてこれまでの2回のインタビューをして感じたことは”合っているかどうか見極める”ことの重要性です。 全員が地方への移住に向いているわけではないし、どんなに良いと言われている地域でも自分にあっているとは限らない。 そして地方での暮らしに憧れがあったとしても、向いているとは限らない。 実際に体験をしてみて本当に自分にあっているのか見極める重要性を感じました。

インタビューを受けてみての感想
ドラキャンに参加していただいていたことから話しやすい雰囲気でした。2015年10月から約2年の地方移住の活動についてアウトプットすることで、改めて聞かれてみることで頭の中が整理されて、とても良い機会となりました。

他にもインタビューをしてみたいと思った方はお問い合わせからご連絡ください。