病気になって病院にお世話になる時に患者としてどうすればいいのか

これを理解してるのと理解してないのとでは治る確率も変わります。

そもそも、自分が何も知識がないからと言ってお医者さんに丸投げするのは、もし何かあったときにお医者さんは本当の意味で責任が取れません。言ってしまえば、自分の人生の方向性を他の人に託すようなものです。

だから丸投げするのではなく自分事としてお医者さんと一緒に二人三脚で治していくんだという気持ちがとても大事です。

これは僕がイギリスという他国で、しかも英語、母国語ではない言葉を使って、実際に自己免疫異常の難病である1つのベーチェット病から起こった、目が見えなくなるぶどう膜炎を治したプロセスで身に付けたものなので、ぜひ参考にしてみてください。

僕はこれでドクターの治療方針を臨機応変に変えてもらって、自分が納得いく形で治してもらうことができました。

まず、お医者さんはこれまでたくさんの経験をしているので、インターネットでちょっと自分の病気についての情報を調べてお医者さんに意見を言うようなことをすると、お医者さんのプライドが傷つきます。

この患者さんとはうまくやっていけないな

とお医者さんが思った時に、お医者さんも人間ですから、そこから二人三脚で進んでいく事は難しくなってきます。

医療はスキルも大事ですが、それと同等にコミュニケーションも大事です。ここを軽視している人が医者も患者も多い気がします。


さらに言うと、お医者さんはとても忙しいので、患者とたくさんの時間を話していることができません。

そこで、僕が実際にやって効果があったオススメの方法があります。

まずこちらがしっかりと感謝していることを伝えること、そして本気で治そうとしているという意思を伝えることです。

全く感謝もなくお医者さんがいう治療方針に意見を言うこと、あるいは逆らう事はどんな事情があったにせよ、人は自分に賛成してくれない人に対して抵抗感を覚えてしまうものですし、医者であればなおさらプライドが高い人が多いので、まずは感謝を伝えることを最優先にしてください。

もちろん重大な病気にかかっているのであれば、心にあまり余裕がないので、病気になる前からそういった感謝を伝える準備をしておくことで、実際にお医者さんと話す時にもスムーズに感謝を伝えることができます。

そしてもう一つは本気で治そうとしていることを伝えるために、ノートを持っていくことをお勧めします。

色々な患者がいるので、本当に治そうとしてるのかなと医者に思われてるしまう患者が一定数いるため、その人とは違うんだよということを暗に伝えるためです。

僕自身、普段はEvernoteになんでもいれるので、ノート数は1万を超えるほど、何でもデジタルでやりがちなのですが、手書きのノートを用意して先生の話を聞いてますよという意思を見せることで、

この人は本気なのだということを伝えることができます。ノンバーバルコミュニケーションです。

そうするとお医者さんもこの人は他の人とは少し違うと感じるようになって、きちんと説明をしてくれるようになりますし、お医者さんからすると、患者さんは治療方針に対してそこまで意見を言ってくることもなくただ鵜呑みにする人も多いので、時間的にもいちいち詳しく説明しないお医者さんが多いものですがちゃんと向き合ってくれる確率が上がります。

あとは裏技と言うか、使い所を考えてほしいのですが、

振り返りをするために録音していいですか
と聞くことです。

これは断られる可能性が高いですが、僕がイギリスで通訳を病院に依頼したのに実際に通訳の人が来ずに英語だけで、ドクターと話しをしないといけなかったときに、治療方針を間違えると取り返しのつかないことになる可能性もあったことから、一言一句間違えずに聞かないといけないプレッシャーがあったので聞きました。

ルールで録音したらダメだと言われてしまいましたが、その代わりにゆっくり丁寧にお願いしますと伝えることができて、いつもなら何を言ってるのか全然わからないほど早口に聞こえる先生との会話が上手くいきました。

日本でやる場合も録音をすること自体は、それが証拠になってしまうため、録音されること自体を嫌がる可能性が高いです。

ただ、僕のように理由があっての状態でどうしても録音しないといけない場合があれば、伝えると、もし録音できなくても、その後の診察により真剣に向き合ってくれる可能性が上がります。

録音が普通に許可されたらそれが一番ベストです。何度も聞きなおすことができるので、重宝します。

そもそもなんですが、大事な診察であればあるほど、何度か聞きなおしたいと思うのですが、それが標準のルールでないことは変わってほしいなと思いますね。

話がそれましたが、感謝をした後は、自分はこういうことを考えていますと、自分の意見を伝えます。

もしそれでも、意見が食い違って難しい場合は他のお医者さんに相談するということもありです。

もし他のお医者さんに相談することを拒否された場合は、基本的に患者はセカンドオピニオンを受けることが許されているの、セカンドオピニオンを許さないお医者さんがいるのであれば、その医者とはあまり関わらないほうがいいです。

お医者さんと患者さんには相性があって、相性が悪いこともあります。人間関係でも同じですよね。僕は入院中、たくさんのお医者さんに見てもらいました。

その人だけに頼るのではなく、他にもお医者さんがいるのだということを意識して、早めに相性がいいのか悪いのかを見極める、その選別眼が大事になってきます。

治療方針があまり変わらなかったとしても、意見をきちんと聞いてくれる人と話せるだけで、捉え方が変わったり、心が安らいだりすることがあります。

このときにもやり方(治療方針)と同じくらいコミュニケーションもやはり大事だと実感しました。


もし感謝を伝えずに意見だけを言ってしまうのであれば、お医者さんもあなたを治そうとする気がなくなります。

結局はあなたも医者からすれば他人になってしまうので、そこまで本気で診る必要もなくなってくるからです。あなただけではなく、他にも患者はたくさんいます。

お医者さんも人間であることを忘れずに接する、そして自分の病気の専門家であれば、二人三脚でお医者さんと一緒に治すことの方が明らかに自分1人で治すよりも良いので、いかに良い患者で入れるかという患者力をぜひ意識するようにしてください。
またお医者さんはとても忙しくてあまり話をしてくれないこともありました。

重要な病気であればあるほど時間をしっかりとってもらって話してもらうと助かりますと伝えると、あるいは忙しい中、本当にありがとうございますと伝えるだけでも誠意が伝わるので、ぜひやるようにしてみてください。

まとめると、

医者に丸投げせず二人三脚で治療する
医療スキルだけでなくコミュニケーションも大事
意見を言う前に感謝を伝える
ノートを持参する
相性を見極めて、ダメなら次へくらいの余裕を持つ
上記4つがわかっていても、実際に病気になってしまったら余裕がなくなることを理解しておく


コミュニケーションについては医者とだけでなく、日常でも役立ちますし、人によっては当たり前のことかも知れませんが、特に医療現場では必須のスキルです。

イギリスでの入院、そして小さい頃から数え切れないほど病院にお世話になってますが、これらをどれくらい理解しているかが患者力であり、この患者力が病気を治せるのかどうか、特に重大な病気ほど大切で、僕自身がもっと昔から知っておきたかったことなのでまとめてみました。

イギリスでの入院はとても良かったとは言えませんが、せっかく経験したことですし、コロナで入院する人も増えているので、誰かのお役に立てば嬉しいです。