【追記:2020.08.30】この記事は病院に行く前に書いたのですが、病院で医者に聞いてわかったことや新たに調べたことを赤で追記しています。

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皆さんは人生で重大な決断をするときに、どういうふうに決めていますか。

2014年に右目が見えなくなった原因となった、1週間ほどで目が見えなくなってくるブドウ膜炎が2020年2月、正常な左目に2度目の再発、
それから半年ほどたった7月末にまた再発してしまいました。

この病気は再発をしやすいので、薬を使って一時的に目を良くすることはできているのですが、何度も再発すると、神経が傷ついたりして、回復しなくなってくるので、もっと効果のありそうな新しい薬を使うのかそれともまた違う方法を試すのかといった、人生でとても大事な決断に迫られています。

2月の入院でも、刻一刻を争う状況、しかも海外で、医者と相談しながらではありますが、どんな方法を取るのか、同じく重大な決断に迫られていたので、そういったときにどういった考え方をすればいいのかをそのプロセスをこちらの記事でシェアしました。




結論は自分が得意とする決断方法の勝ちパターンを知っておいて、迷いなく決めることです。

人生で重要な局面というのはそんなにたくさんはないとは思いますが、いざそうなったときに、どうやって納得のいく決断ができるのかの準備はしておくに越したことはありません。

どんな準備をしたのか、情報収集と考えたことのプロセスをシェアしたいと思います。

自分自身、あるいは大切な人が大きな病気になったときに、その治療法次第で、命が助かるのか助からないのかといったことにも関わってくるので、ぜひ参考にしてみてください。

自分の好きな、得意な決断方法を知っておくことが大事です。

人によって、決断するポイントというのは違います。

僕の場合であれば、人生に関わる重大な決断を迫られてるときは最も有名な自己診断ツールであるストレングスファインダーで収集心が高いこともあり、データを集めれば集めるだけ、また理系なので、経験とデータを重視することで、後悔しない自信を持った決断ができます。

ある人は占い師によって決断してもらう人が好きな人もいます。

必ずしも情報収集するための時間がたくさんあればいいというわけでもなく、ここまでを調べるんだ、という全体像を考えてから取り組むことのがオススメです。調べようと思えば無限に時間を使って調べてしまうからです。

僕の場合は、データ収集に時間がかかるので、1ヶ月ほどの猶予があると、納得した答えにたどり着きやすくなります。

とはいえ、2020年2月に入院したときのように、目が見えなくなるまであと3日しかないといった状態であれば、すぐに決断しないといけないので、もしものときのために、こういったことが起こったらこうするといったような準備は、ある程度しておいた方がいいです。

例えば、今や2人に1人ががんになると言われてるの時代に、がんについて何も勉強していないことは、いざというときに手遅れになってしまう可能性が高いです。

今は病気でなくても、そうなったらどうしようといった予測できることは、勉強しておいた方が、後で後悔しません。

逆に直感的にすぐ決められる人はうらやましいですね。

僕の場合は情報収集、考える項目の全体像として、この7つの項目にしました。

  • 現状
  • 苦悩と不安
  • 治すための重要な指標はなにか
  • 強い薬についてのリスクとリターン
  • 病気への捉え方
  • まだ悩んでることやわかっていないこと
  • 最終的な選択肢

また、体系化した情報収集術のやり方も載せておきます。
この情報収集術のやり方は、これまでマンツーマンで1000名以上に教えてきたので、効果はかなり高いことが実証されています。

◾︎具体的な情報収集のポイント(4ステップ)
1.具体的に自分のニーズを探る
例 ×「お金を稼ぐ」 ◯「月 20万 稼ぐ方法」
・仮説を作って情報を収集
例 会議室を探したい!無料で貸し出してくれるところがあるんじゃないか?
→「会社 貸し出し セミナー イベント 会議 無料で」
2.キーワードの連想
「同義語、類義語」を入れるだけで集まってくる情報が変わる
「反義語」を入れることで情報の幅を広げる
3.検索条件を指定する
例 今から24時間前までの情報を調べる 
検索条件はグーグルで指定できるので、細かく設定してみることも大事。

4.検索媒体を変える
例 食べ物であれば、googleではなく、ぐるなびやRettyなどジャンルに特化した専門サイトを使う


情報収集の詳しいやり方は、有料セミナーを友人ライターに、こちらの記事で書き起こしをしてもらいました。


情報収集はパッと思いついたものをググるのではなく、検索する前の準備が重要です。

1.具体的に自分のニーズを探る

ちなみにニーズの発掘が難しいという場合は、

  • 抽象から具体へ
  • 目的を書く

この2つを明確にすると出やすくなります。

ニーズを探るにあたって、全体像を踏まえて重要だと思う項目を書き出します。
それが先ほども紹介した以下の7つでした。

  • 現状
  • 苦悩と不安
  • 治すための重要な指標はなにか
  • 強い薬についてのリスクとリターン
  • 病気への捉え方
  • まだ悩んでることやわかっていないこと
  • 最終的な選択肢

これらを情報収集術のステップに沿って使っていきます。

そして一番の目的は

目の症状が出ないようにする

です。


現状
ベーチェット病という自己免疫が正常なものも攻撃してしまう病気で、ぶどう膜炎はその症状の一つです。自己免疫が異常ということで身近なものでいうと、アトピーや花粉症も同じようなものです。

よく出やすい主な症状は、
眼のぶどう膜炎
定期的な高熱
お腹を下す

その他は
外陰部潰瘍
口腔粘膜のアフタ性潰瘍
皮膚症状

など軽度ですが、ベーチェット病にも色々人によって違い、完全型ベーチェット病と呼ばれてます。

もう少しわかりやすくすると、

右目はすでに見えず、もう片方の左目を死守することが第一優先。
右耳も聞こえないため、両目が見えなくなると生活にかなりの支障が生じてしまう。

風邪をひくと38度ほどの高熱が1週間〜1ヶ月ほど続く、3ヶ月に1度のペース。季節の変わり目。

右目は再発を3回以上して見えなくなった
左目は今回で再発2回目で再発を止める手段が明確でないうえに、何度も再発すると目が見えなくなる

我慢できないかゆさが1日に3回ほどあり、QQLが低くなる

2週間に1度はおなかを下す

■ここからはステロイド投薬中の今の状況
ステロイド60mmから10mmずつ減らして1ヶ月経ち、現在6/24時点で20mm
免疫抑制剤のシンクロスポリンを100mm
左目は薬のおかげでもとに戻る→眼圧は38mmとかなり高い

副作用として夜寝ても、夜中の3-4時くらいに起きて、慢性寝不足なのがつらい

◯その他の症状
心臓がドキドキする、背中がたまに痛い、ニキビのようなできものが背中にできる、体にかゆみ、ムーンフェイスなど

ステロイドは緊急で使ってるだけであって、長期的にステロイドを使い続けることはできない(先延ばしにしてるだけなので)体にもダメージが溜まっていってる
ステロイドは体から抜けるまでに9ヶ月かかるという話も(リハビリタイム)

ステロイドは何度も使ってるので、副作用の予想はしやすい

また再発する危険があるため、新しい薬(インフルキシマブ、レミケード)を医者から提案されている
効果も強いが、10年ほどしか歴史がなく、比較的新しめの薬で副作用はどうなるのか不明→ステロイド+シクロスポリンの副作用は新薬のインフレキシマブとは種類が違い、ステロイド+シンクロスポリンの長期使用の方が危ないとのこと。

理想はインフレキシマブの良いところだけを取り入れたい

続いて、投薬や治療方針について感じてることについて、治療についてのブログを見てると結果論だけ、良いところだけをシェアしてる人が多いです。

ですが、重大な決断をするときに色んな葛藤や悩みがあるはずで、マイナスなことも含めた感情のシェアも参考になるかと、それも書いていきます。

苦悩と不安

強い薬への変更について。

医者との話で、これまでの病歴や検査結果について詳しい話は、専門的な話でもあるので共有してもらえず、現状の結果はとりあえず問題ないとだけ伝えられて不安。もっと詳細が知りたい。

薬を使うことで今後どうなりそうなのか具体的なことなどは医者でもわからないし、言ってくれず、ギャンブルのようにも聞こえる

言ってることはだいたいわかるが、専門用語の英語で難しく100%伝わるコミュニケーションが取れるわけではないため、言葉のふしぶし、細かいところから伝わる熱量や情報がわからず、つらい

続いての情報集では、1に書いたものを踏まえた上でキーワードの連想をしていきます。

2.キーワードの連想
ステロイド、インフレキシマブ、レミケード、自己免疫疾患、膠原病、リウマチ

免疫
→自己、非自己、サイトカインストーム、免疫寛容、白血球

副作用

インフレキシマブを投与した臨床結果

◯周辺情報
リウマチ、アレルギー、ガン、副腎皮質ホルモン、コルチゾール、副腎疲労、アドレナル・ファティーグ、アトピー、ベーチェット病、生活習慣

情報収集した結果、たくさんの要因があったので、この中でも特に目星がつきそうなものを以下に絞りました。

治すための重要な指標はなにか

・普段の生活の記録とこれまでの病歴
・原因
・寛解へ向けてやることの優先順位決め

この3つ。

自己免疫疾患は正常な細胞も攻撃して炎症を起こしてしまうので、普段の生活から人一倍、生活習慣に気を使う必要があります。

そこで、日常生活を過ごす色んな指標の中から特に気をつけることをさらに3つに絞りました。

指標はたとえば、食事、運動、睡眠、歯の状態、昼間の眠気、季節、気候、湿度、住んでる場所、ストレス状態などのデータを定期的にわかる範囲で(できれば毎日)取るようにします。体調日記みたいなものです。

あまりに気をつけることが多いと継続できないので、絞るようにしています。

これまで生きてきた中で、まだ比較的調子が良かったときにヒントがあると思って、過去も振り返りました。

1.
その結果、運動を毎日してたときとしてなかったときで、体調が違うことに気付いたので、調べてみたところ、

筋肉を動かすと炎症を抑える成分が放出される

とのことで、有酸素運動を毎日するように決めました。

2.
また常に眠いこと、小さいときに甘いものを取りまくってたこと、虫歯だらけだったことなどから調べていくと、副腎疲労の影響がありそうで、それに関連するのがコルチゾールというホルモン。

コルチゾールを定期的に血液検査などでチェックすることも取り入れる。→これが関係してるのは違う病気(アジソン病)で全く意味がないと言われました。

3.
ぶどう膜炎が再発するタイミングは毎回、体調を崩したときになるので、体調を崩しそうなタイミングがわかれば、予防できる可能性がある。そのためには日頃から何をしてるのか、そのときの体調データが必要。

関係してそうな3つをあげるとこれまでのデータから、

季節、仕事の量、日中の眠気

です。

何をしたら、体が調子いいのか悪いのかがわかるようになるのが理想で、スリランカでのアーユルヴェーダ合宿ではこれまでにないほど体調が良かったので、日頃から取り入れられることができれば解決策がありそう。



強い薬についてのリスクとリターン
強い薬は基本的にハイリスク・ハイリターンです。

これを試さないといけないくらい追い込まれているのであれば、使うべきで、そこまで追い込まれてないのであれば、使うほどのリスクを取らない方が良い

そこで自分の許容範囲、メリット、デメリットをまとめました。

・許容範囲
目以外は我慢できるレベル
むしろ色々な健康法を実践する機会ができて楽しい
病気がアイデンティティ

◯インフルキシマブを受ける場合
メリット
目の失明を防げる可能性が高まる
可能性は限りなく低いが五年前に見えなくなった右目まで反応して良くなる可能性もある

デメリット
ステロイドの副作用がかなりきついなかで、さらにきつい薬にすると副作用が全く読めない
数年単位で薬を続けないといけず、それをやめたらまた再発する可能性があるため、根本的な治療にならず先延ばしにしただけになるかもしれない、もちろん体にダメージも残り、他の病気を併発する可能性もあり
まだ薬の効果についての歴史がステロイドほどあるわけでなく、潜在的リスク(ガンになりやすくなるなど)が存在する可能性もある

◯インフルキシマブを受けない場合
メリット
大きなリスクを取らなくていい
ステロイドに関しては何度かこれまでやってきてるので、予想がしやすい、つまりリスク管理がしやすい

デメリット
ぶどう膜炎の再発をさらに繰り返すことで両目が見えなくなると、片耳も聞こえないので、日常生活に支障がかなり出てしまう。生き方から何からすべてを変えないといけなくなる


試せることはすべてして、それでもダメならどうすることもできません。

そうなってくると、最後の手段として、そもそも薬、病気、両目が見えなくなること、の捉え方を変えることが大事になってきます。ときには病気へのの向き合い方が病気の寛解の後押しをすることも。


病気への捉え方
いまは悪いことでも、あとで良いことになる可能性がある

一般的に病気は悪いことだと言われるが、病気のおかげで人生で大事なことに気付ける機会も多い。

逆に今は良いと思ってることでもあとで振り返ると悪くなることがあるので、今のこの状態が良いとか悪いとかネガティブに捉えず、医療科学の発展のために実験台になってみるかと今を楽しむ。


まだ悩んでること、わかっていないこと
  • インフルキシマブを手軽に試すということはできないのか、インフルキシマブをやめたあとにどうなるのか、途中でやめるときのリスクは?出口戦略はどうなっているか。→薬の性質上、途中でやめれない
  • ステロイドが現状きいてるのにステロイドよりも強い最終兵器となる薬をやる意味があるのか→ステロイド+シクロスポリンの副作用のほうが危ない
  • ステロイドを処方する量と質のタイミングはどう決めてるのか、もっと効率的にできないのか、なぜ多めに処方するのか→最初から最も強力な治療方法で始めて炎症を抑え込んでから、緩解を維持する治療を行う「トップダウン」と呼ばれる方法を使ってる

最終的な選択肢(総合した結果、今考えてること)
明らかにメリットのほうが大きいとは言い切れない

9/1にインフレキシマブをする薬の予約が入ってるが、まだハイリスク・ハイリターンの選択をする時期ではないため、延期する→9/23まで延期。眼科医だけでなく、リウマチ科にも相談するように、と勧められた。

明日8/24に診断があるので、上記にあげた悩んでること、疑問点を聞く

治すための重要な指標であげた、有酸素運動を毎日する、アーユルヴェーダ、そしてベーチェット病やぶどう膜炎を悪化させる指標の追跡を生活に取り入れます。

まだ感覚ですが、病気の原因となる食についてはほぼ毎日自炊をしていて、食べるものにはかなり気を使ってるので、そこに原因があるわけではなく、情報収集もしてると、口内環境にあるのではという仮説があるので検証していきます。

◯まとめ
情報収集をするときのポイントは何度かに分けてやることです。

情報収集はどんなキーワードを入れるのかのアイデアが大事で、数学の問題がその日ずっとわからずに解けなかったけど、次の日にやってみるとすぐに解けたりするのと似ていて、このキーワードで探せばいいんだということにひらめくことが多々あるからです。

実際に、日が経つにつれて、これを調べてみようというアイデアがどんどん思いつきました。

医療は特に情報の質が大事で、その情報次第で人生が変わることもあるので、納得いく情報収集ができるように、色んな切り口から調べてみるのがオススメです。