この前、「死に近い体験をして学んだ人生で最も重要な3つのこと」をテーマに英語のプレゼンをしたのですが、日本語&英語字幕をつけてYoutubeにアップしました。
1つ目は、才能を活かして自分らしく生きるということ
2つ目は、恥をできるだけ捨てること
3つ目は、自信を持って決めること
この3つです。
プレゼンをさせてもらった「世界青年の船」事業(通称SWY)は、内閣府主催で、応募資格は18〜30歳、日本からは約120人、他に毎年参加国が変わる世界各地から10カ国の約120人と豪華客船で約1ヶ月ほど国際交流やリーダーシップを学ぶプログラムです。SWYの参加体験は英語圏に移住したいと思った大きなきっかけのひとつでもあります。
年に1度募集していて、コロナで今年は残念ながら開催されませんが、該当する人は本当にオススメ。
もうすぐイギリス移住も3年が経ちますが、英語で毎日悔しい思いをしてるので、もっと上達したいですし、伝え方もまだまだなんですが、SWYの経験以外でも、新卒フリーランス、地方移住、海外移住、難病と障害、大きな入院を4回、とこれまで人生のターニングポイントになった色んな経験を3つに集約したらこれ!という気持ちで挑みました。
英語のプレゼンは大変すぎて、今年は体もずっと病み上がりみたいな状態なので、最初はプレゼンターとして出演する気はなかったのですが、同じ自己免疫疾患を持ってるSWYの仲間に誘われて、出演することにして、本当にやってよかったです。誘ってくれた仲間と主催者にも感謝です。
以下に動画の日本語訳も載せておきます。
こんにちは、みなさん。SWY28の井元 龍太郎です。以下に動画の日本語訳も載せておきます。
死に近い体験をして学んだ、人生で最も重要な3つのことを話します。
一般的に病気は悪いことですが、このトピックが生活や生き方に影響を与えれたら嬉しいです。
メイントピックの前に自己紹介をします。
ちょっと待ってください。少し僕を小さくしますね。
2016年のSWYに参加しました。
イギリスに移住した理由はSWYの経験があったからで、SWYには感謝しています。
2017年からレスターにもうすぐ3年ほど住んでいます。
レスターはSWYのように多様性のあるところです。地方都市でロンドンから電車で1時間ほどの場所です。
フリーランスとして活動していて、オンラインスクールを運営しています。
フリーランスであることは、ハンディキャップがある人にとって良い選択肢の1つです。
病気をしたことがきっかけで、新しいライフスタイルを開発しました。
病気についてはあとで説明しますね。
では新しいライフスタイルとはなんでしょうか。
僕のライフスタイルは好きな場所で、好きなときに、好きな人と、好きなことを仕事にする生活です。
だから働く以外の時間がたくさんあります。
もし仕事が好きであれば、生涯退職するなんてことはしません。
1日につき4時間だけ働きます。
旅行も好きです。
以前は1ヶ月に1度、旅行に行ってました。でもそれだと大変すぎました。
だから2ヶ月に1度行くようにしています。
もちろんそれはコロナ前の話です。
これが僕のライフスタイルです。
このライフスタイルをみんなにオススメしたいです。
あとでその意味がわかります。
それではメイントピックにうつりましょう。
死に近い体験をして学んだ、人生で最も重要な3つのこと
1つ目は、才能を活かして自分らしく生きるということです。
2020年の2月に、両目が1週間もたたずに見えなくなっていきました。
もともとは、ベーチェット病という自己免疫の病気を持っていて、自己免疫の病気というのは何かというと、花粉症やアレルギーのように、免疫異常が起こることで、体中に炎症が起こるものです。
主な症状としては
風邪をひいたら、38℃近くの高熱が1週間、長くて1ヶ月ほど、休まなければいけない
普段からお腹を壊しやすい
すぐに眠たくなる
など
そして2014年の12月には、この炎症が右目にも起こって、右目が見えなくなりました。今でも見えていません
今年の2月に起こったことは、その炎症が左目にも起こって、左目が一週間もたたずに見えなくなり、以前見えなくなった右目も合わせて両目が見えなっていったのです。
両目が見えなくなったことで自分で移動ができなくなり、車椅子で診察につれていってもらったほどです。
皆さんにも想像してみてほしいんですが、1週間で目が見えなくなっていくことを少しイメージしてみてください。
目が見えなくなると、今後の人生にどういう影響を与えると思いますか。
これまでできていたことが、当たり前にできていたことができなくなっていきます。
僕の場合、僕はスポーツが大好きで、特にテニスが好きですが、それもできません。
大事な人の顔も見ることができなくなります。パートナー、家族、友達、お客さん、
好きな仕事も、これまでとやり方を全く変えないといけません。
全てが変わります。それは僕にとって死に近い経験です。
さらに悪いことに、僕は小さいときに片耳も聞こえなくなりました。
片耳が聞こえないと、どこから音がしているのかわからないという問題があります。
ですので、目が見えなくなったら、一人で外を歩くことすら難しくなるでしょう。
そういった様々な制限が、目が見えなくなると起こります。
そういった状況がいざ現実味を帯びてきたときに、本当に大事なものが見えてきたんです。
それが才能を活かして自分らしく生きるということで、
才能を活かして自分らしく生きるというのは
得意なことや好きなことに集中してるか
自分がやらなくてもいいことをしていないか
物事の優先順位をきちんと決めているか
仕事にばかり集中していないか
といった意味です。
特に仕事に関していうと、海外のイギリスに住んで3年目になるのですが、イギリスでの生活を通して客観的に見たとき、日本は働き過ぎだと思っています。
本当にそんなに働く必要があるのか。
目が見えなくなるまで残り1週間という限られた時間だということを覚悟したときに、才能を活かして自分らしく生きるができていない、そう思ったのです。
目がどんどん見えなくなっていく中で、やり残したことは何かと思ったときに、たとえば普段は当たり前のようにやってたメールを確認したり、SNSのチェックなど、かなり長い時間やっていたのですが、それをやることもなくなりました。
もう時間がないからです。
では残された時間で何をしたのかというと、コミュニティを運営しているコミュニティのメンバーとのやりとりや、僕にとって大切な人、パートナーや家族、そして親友とのやりとりといった人間関係が最後に残ったのです。
幸いなことに、一度は諦めたものの入院途中から薬が効いて、目が見えなくなってきたところから、今では左目だけは見えています。
ただこの目の病気は再発がしやすく再発すればするほど失明する可能性が高まり、また7月の終わりに再発してしまったので、薬を再開してるのですが、いつ目が見えなくなってもおかしくない状態です。
そういった残り時間が少ない状況になったときに、何をするのか。
その答えこそが、才能を生かして自分らしく生きるということで、本当に今日やることは、自分にとって大事なのかということを、極限の状態になったときをできるだけイメージして自問自答してみてください。
そうすると、才能を活かして自分らしく生きれているのかということがわかってきます。
2つ目は、恥をできるだけ捨てることです。
両目が一度見えなくなってから、1つだけ良かったことがあります。
それは何かというと、目からこれだけ多くの情報を得ているんだということです。
どういうことかというと、誰にでも恥ずかしいという気持ちはあるはずです。
例えば、何かプレゼンで発表をするとき、あるいは失敗をしてそれを誰かに見られたときです。
なぜ恥ずかしいのかというと、人の目があるからです。
目が見えなくなると、他人がどういう表情をしているのかということがわからなくなります。
そうすると、恥ずかしいという気持ちがなくなってくるんですね。予想以上に目から入ってくる情報というのが大きかったのです。
恥ずかしい気持ちがなくなると、自分が本当に思ったように行動ができます。
僕も目が見えなくなるまでは気づかなかったんですが、恥ずかしいことによって、これまで自分の考えや行動を制限していたことに気づきました。
恥ずかしいという気持ちを捨てることで、無双モードになることができるんです。
それを知ってから、今まで恥ずかしいという気持ちを持っていたことが人生でかなり損をしていたなということがわかったのです。
恥ずかしいという気持ちを持ったときに、目が見えなくなったときに気づいた恥ずかしさをできるだけ捨てるということを思い出して、トライするようにしています。
恥ずかしさをできるだけ捨てて、行動していくこと、これに気づけたことは大きな財産でした。
最後に3つ目は、自信を持って決めることです。
人は1日につき5000回以上の決断をしてると言います。
両目がどんどん見えなくなる状況になったときに、ある選択を迫られました。
それは何かというと、どういった治療をするのかということです。
その決断を間違えると、もしかしたら、そのままずっと両目が見えなくなる可能性があるわけです。
もちろん医者と相談した上ではありますが、最終的に決めるのは自分自身です。
もしお医者さんが決めてしまってそれが悪い方向にいった場合は、お医者さんが責任を取れるわけではありません。
ですので最終的には自分で決めないといけないんです。
そんな重要な局面で、どうやって選択をするのか。
自信を持って決断することができれば、もうそれ以上できることはないので、後悔することもありません。
一番駄目なのは、自分ができることがあったにもかかわらず、それをしなかったことです。
死ぬ前に一番後悔することを調べたことがあるのですが、そこでもよく挙げられてるのは、やらなかった後悔です。
つまり、それをする決断がいつまでもできずに人生が終わってしまうということです。
では自信を持って決めるにはどうしたらいいのかというと、どういった決め方をするのが自分にとって一番ふさわしいのか、それを知っておくことです。
僕の場合であれば、データをたくさん集めて全体像を把握してから決めることが一番自信を持って決めるやり方です。
これは人によって違います。
直感で決める人もいます。
自信を持って決める訓練を日頃からしておかないと、こういった大事なシチュエーションで、自信を持って決めることができません。
だからこそ、普段から、決断の質を上げることがとても大事だと思います。
1日5000回以上は決断するのですから、その決断の質が人生の質へと直結することは間違いありません。
それでは最後にまとめます。
死の体験で学んだ三つのこと
それらは、
才能を活かして自分らしく生きること
恥をできるだけ捨てること
普段から自信を持った決断をして実践すること
この3つが目が見えなくなった世界を体験して、学んだことでした。
最後に今日話した内容にピッタリな好きな名言を紹介して終わります。
Yesterday is history,
tomorrow is a mystery,
and today is a gift
that's why they call it present
今日生きることはプレゼントなのです。それはとても苦い薬でしたが、病気をしたおかげであと1週間しかないという今にフォーカスできたことが、これらの気付きをくれるきっかけとなりました。
過ぎたことを後悔したり、先のことを心配したりしてませんか。
過去や未来を考えず、今この瞬間を生きている時間はどれくらいありますか。
才能を毎日使っていますか。
毎日、後悔のない決断と実践をしていますか。
仕事を頑張ることも大切ですが、自分らしく生きるために毎食ご飯を作る、本を読む、趣味を楽しむ、友人と他愛もない話をする、身体をメンテナンスするといった時間を取れていますか。
ついつい過去や未来を生きてしまいがちですが、1日1日の今を生きていきましょう。
それでは聞いていただいてありがとうございました。