9月後半と10月前半、計3週間ほど参加した鹿児島(知覧、指宿)での「トライアルステイ」(企画名でもありお試し移住のこと)で感じたことを、忘れないうちにまとめておきます。

そもそも「トライアルステイ」に参加したのは、住みやすいところを調査していく中で、福井県鯖江、鳥取県の大山町にお試し移住をして、もう少し色んな所でやってみたいと思ったから。(大山町では一人でのお試し体験だったので、今回は省きます。)


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個人的に暖かいところでのお試し移住はやりたいことの1つでした。気候は自分の中で大事なポイントなので。

ゆるい移住と比べてどうだったか
福井県鯖江市で家賃無料で良いからとりあえず半年住んじゃいなよ、という「ゆるい移住」に今年の3月まで参加して、引き続き今は福井に住んでるんですが、今回のトライアルステイは「ゆるい移住」と何が違うのかを見に行くことが一番の目的でした。比較することで基準ができて、どっちが好きかどうか選べるのは移住を検討する上で大事です。

私が見たかった項目は以下7つです。
・地元の人とのつながり
・食
・気候
・交通の便と周辺施設
・その市内にどれくらい&どんなキーマンがいるのか
・行政の対応と信頼
・仕事の環境

●2拠点生活ができたこと
鹿児島のトライアルステイではなんと贅沢なことに、指宿と南九州市、2拠点が与えられていました。そのときの気分や用事によって住む場所を変える、そんな理想的な暮らしができたんです。環境が変わるとやる気も変わるということを肌で体験しました。

指宿市の拠点は家から徒歩30秒で海に出れる場所で、釣りをしてる人が每日いました。海が近くというのは言葉で表現しにくいんですがなかなか良くて、個人的には指宿のほうが好きです。

南九州市はこれまた贅沢な武家屋敷の中に住ませてもらっていて、静かな場所で落ち着くところでした。

●気候
トライアルステイは10月17日までいて、1日か2日くらいちょっと寒いなという日はあったんですが、全ての日程を半袖で過ごせるという暖かさでした。

冬より夏の方が断然好きな自分には最高でした。

●仕事面
トライアルステイに参加するまで、東京→セブ→東京→大阪→丹波→鹿児島と出張続きだったのでなかなかネットを使った仕事がそれまでできませんでした。なので、鹿児島に着いたら時間もあるしガッツリやろうと思っていたんです。

でも指宿の拠点の方はwifiがなくて、wifiがないとほんまにつらいな、っていうのが住んでて、一番ネックだったところです。(最後の方、港でPM6時までwifiがとんでることに気付いて、そこで仕事をしてかなり快適になった。)

●交通の便と周辺施設
これは特に指宿ですが、食料を買い物を行くのにも、コンビニに行くのにも車がいりました。ただ指宿は自分が大好きな温泉がそこら中にあって家にも温泉をひいてるとか銭湯で使われてるものが温泉しかないくらい温泉がたくさんあります。

その中で「こころの湯」というところを鬼リピートしてました。マンガが充実しててwifiもあって一日おれて600円いかんくらいの神施設でした。ここに每日住みたいと思えるほど。指宿に行く人はヘルシーランドは定番ですが、こころの湯もぜひ行ってみてください。

ちなみに指宿には天然の砂蒸し温泉も2箇所あって、大分にあるのと全国でも3箇所しかないそうな。デトックスにかなり良いみたいなので、指宿は住みたい場所の1つになりました。

●地元の人とのつながり
指宿では地元の方が歓迎会を開いてくださったり、市内へのドライブと買い物に連れていってもらったりと、こいつは何者なんだ?となってもおかしくないのにめちゃくちゃ親切に接してもらいました。

●ご飯
鹿児島のご飯はなんでもおいしい、と聞いてましたが、噂通りでどれでも同じ値段で食べれるものが普段食べてるものよりワンランク上でした。
きびなご、鳥刺し、かつおが特においしかった。

●行政の対応とつながり
行政の行動の速さと信頼はお試し移住で大事だということを以前書きました。
今の生活に満足してない人はとりあえず一回鯖江に来ちゃいなよ


やはり「ゆるい移住」は素晴らしい対応だったことを再確認した次第です。

●その市内にどれくらい&どんなキーマンがいるのか
これだけは唯一、数週間程度の滞在では一気に把握するのは難しかったです。

トリップアドバイザーで日帰り温泉スパ、コスパNo1のヘルシーランドのオーナーさん、知覧茶で日々最新技術を取り入れてお茶を改良する人、鹿児島で移住促進を勧めてるキーマンなど会うには会えたのですが、

キーマンに会えるまでに時間がかかったり、この人キーマンだったんだなと時間が経ってわかることもあるので、

この項目に関しては滞在時間が足りませんでした。また機会があるときに書こうと思います。

ゆるい移住とトライアルステイの共通点
また「ゆるい移住」と今回のトライアルステイで共通点も見つけました。
この2つに共通してたのは、移住体験をすることによって、人生を見つめ直すきっかけになって、全員ではないんですが、人生のターニングポイントになったという声、あるいはもう現時点で実際になった人が参加者の中でいたということです。

大前研一さんの言葉で、
人間が変わる方法は3つしかない。
1番目は時間配分を変える。
2番目は住む場所を変える。
3番目はつきあう人を変える。
という有名なものがあります。
「トライアルステイ」も「ゆるい移住」もこの3つ全部あてはまってるやん、ということに気付きました。
3週間もあれば環境で人は変わる、ということです。

ただ体験してわかったことで2つ注意してほしいことがあります。
1.トライアルステイ先に他にも人がいること
2.1週間にも満たない期間だと効果が出ない

実は鹿児島のトライアルステイに参加するのに、他にトライアルステイしてるところはないかと情報収集術で探しました。

そしたら鹿児島のトライアルステイ以外でももやってるところはたくさんあったんですが、どれも2日〜1週間と短いものでした。

これだと短すぎて変化が起きる前に終わってしまいます。最低でも2週間は必要で、数週間単位からのトライアルステイが全国に広がれば良いですね。

この記事を見てる自治体の方いれば、数日単位のトライアルステイを変更してぜひ数週間単位から取り入れてほしいです。

今、人生を見つめ直す時間を取る必要性が以前よりも増してきています。移住政策のためにお試し移住を提供している自治体は多いですが、

どうせなら人生を見つめ直せる機会も一緒に作ってあげれば、下手な移住政策より人は集まるんじゃないかと僕は思います。