今鳥取の大山町に来てます。

というのも、地方創生の1つとしてブロガーインレジデンスという企画に参加しています。

これは何かというとブロガーが実際に大山町に滞在して感じた、大山町の魅力を発信しよう、というものです。

去年から移住を意識しはじめるようになって、最近は福井(鯖江)、大阪、東京と都会と田舎を行き来していて、今回この3つは取り上げないんですが、補足としてこれまでも国内で、

三重、岡山、埼玉(所沢)

に行ってます。(どれも旅行ではなく、長いあいだ滞在してた場所。)

移住に関する情報収集をしていて、都会と田舎を比較したものはあるんですが、田舎間を比較したものは調べてもなかったです。

なので、いま来ている大山町をメインに、都会と田舎を行き来する経験者として、移住前にこれだけは見ておきたい項目、また都会と田舎だけでなく田舎間の違い、について書いていきます。
(今回は都会以外の鯖江、大山町、三重、岡山、所沢)

最近特に、地方創生や地方移住するのが流行っているので、移住や住みやすい場所をこれから検討しようとしてる人の参考になればと。

移住するかどうかを決めるためにプラスαで見ておかなければならないこととは?

人によって指標が違いますが、人の温かさ、食の美味しさ、交通の便、そこに住んでる人の外部の人を受け入れる体制、家、気候、新しいチャレンジを応援してくれるか、なんかがありますよね。子育て環境も重要かもしれません。
最近は特に都会での自動待機など子育ての話で盛り上がってますしね。


「保育園落ちた日本死ね!!!」
http://anond.hatelabo.jp/20160215171759

「保育園落ちた時にどうしたらいいのかって誰が教えてくれるわけ 」

当たり前なんですが、これらの条件が高いレベルであれば、移住したいと感じるわけです。

ただここで移住しようと考えるのはまだ早い。地方移住で失敗する人はこれだけにとどまってしまい、もう+α見ておかないといけない項目があります。

その場所に移住して良かったという逆の視点で見ると、地方移住に成功する人は必ず、

「この場所でしかできない何かがある。さらにそれは自分のこだわりだ」

という感覚を持っています。

感覚と書いたのはなんとなくで見つけたパターンが多いからです。そうではなく今回は戦略的に、良い移住先を短期間で見つけましょう、ということです。

つまり、プラスα見ておかないといけないというのは、

その地域のOnly1はなにか?

です。

この場所でしかできないなにか in 大山町

さっきあげた項目で、実際にどれくらいのレベルなのかを判断するためには、いくつかの都市と田舎も見て回る必要があります。そんな時間ないわ!という人は今住んでるところ、過去に住んでたところをもう一度振り返りましょう。
比較する対象がないと基準がわからないからです。

大山町が他と違うなと思ったところは、

・居酒屋がない

・高速が無料

・田舎に行けばいくほど人とのつながりが強い

新しいチャレンジを応援してくれる

・海と山に囲まれている非常に珍しい場所

どれもおもしろい発見で、まず大山町には、都会では考えられないんですが、居酒屋がないんです。車社会だからということもあるんですが、家で飲む習慣が多く、そのまま泊まっていきなよ、というパターンになるから居酒屋がないのかなと。

とはいえ、外食するところも本当に少なく、

居酒屋をやっても 絶対に需要があるかわからないから やっていない

いう可能性が高いです。つまりこれはビジネスチャンスでもあります。

今アジアは需要があるのに供給が追いつかないので、どんなことをやっても、たとえば日本のビジネスを持っていくだけで売れるようになると言われていますが、そんなバブル状態です。

都会だと供給が多すぎて、本当に需要があるサービスでないと売れません。

アジアに行かなくても、こういったプチバブルが大山町では体験できる可能性があります。

実際にこれから居酒屋を開こうとしてる人もいるので、新規事業やアジアでビジネス展開したい人はまずこういったところでやってみるのも良いかもしれませんね。

外食できるところが本当に少ないことはかなりビックリしました!

それと他にビックリしたのが高速が無料なんです!(ちなみにおとなりの島根は有料。)

隣の町が米子市(よなごし)で、一般道でいくと、わりかし遠いんですが、高速が無料で気兼ねなく使えるので、距離的に離れていても米子市まで30分程度で行けます。

米子市は市なので、住むのに困るような場所ではないです。なので、大山町に住んでいても全然通学が可能です。これは全て高速が無料なのでできることで、それと空港の駐車料金も無料なので、空港まで車でいって、そこから飛行機に乗って東京に出る、ということが可能です。鳥取から東京都内に出るまで全部合わせて2時間ちょっとなので、東京で仕事がある場合はさすがに遠いか、とおもいきや意外と住めなくもないというところです。

田舎に行けばいくほど人とのつながりが強い、というのは田舎間の比較で、大山町の場合は市ではないので、別の場所として住んでいる鯖江市に比べると田舎です。今回の滞在で、情報発信と情報収集のセミナーを大山町で開催させてもらったんですが、参加者同士が知り合いというケースがほとんどだったり、誰かしら名前を出すと、あーあの人ね。となることがかなりありました。

鯖江に行ったときも、その土地で有名な人、キーマンはほとんどの人がその人のことを知ってたり、紹介された人が共通の友達であったり、とつながりがスゴイなと感じていたのですが、大山町ではさらにつながりが濃かったです。人との関わりが好きという人はやはり都会より田舎に行くのがオススメですね。

さらに大山町は田舎の中では珍しい、住んでいる人とのつながりが強いにも関わらず新しいことにチャレンジする環境があります。

今回たまたま、新しい事業を10日間に渡って考案する、Mogというイベントに参加させてもらったり、主催セミナーでの受講者の参加姿勢、起業準備をしている人にたくさん出会ったり と、都内では新しいチャレンジをしようとする人をたくさん見かけますが、ここ大山町にも似た雰囲気を感じました。田舎はつながりが強いので、みんなが右を向いてるのに1人だけ左を向くと反対されてしまうんですが、そんなこともないです。

むしろ、おもろい活動をしてる人にたくさん出会いました。鯖江もそうですが、地方創生に積極的に取り組んでいるところには必ず一定数のおもろい活動をしてる人がいるな、と。

具体的な一例は次の記事で読んでもらえればと。

また大山町は海と山に囲まれている非常に珍しい場所なので、場所を少し移動すると全く別の風情を感じれます。

地方間の共通してるところでは、
・若者が少ない
・高齢者が多い
・水がおいしい
・人のつながりが強い
・野菜がおいしい
・大学がない
・野菜がもらえる
・電車の便が少ない
・温泉がたくさんある
・固定費が安い
・子育て環境が良い
・人が温かい
・空き家はたくさんあるが、賃貸物件が少ない

このあたりは田舎間での違いはあまり見られなかっのですが、大山町は海と山に囲まれているので、水と野菜は抜群においしいです。
ちなみに飲料メーカーのあの サントリーとコカコーラが大山町の水を使っています。それだけ評価されているんですね!

その地域を知るために必要な行動とは?

これまでたくさんの地域を回ってきました。その中でこれだけはやっておかないとその地域を知ることができない、というのがあります。

移住にはその地域の特徴を知ることが欠かせません。地域にしても都会にしても国にしても、視察にいくと必ずそれぞれの文化の特徴が見えます。同じコミュニティだと似たもの同士になるので、これはその地域の中でいくつか見に行かないとわからないのです。もしその文化やコミュニティの特徴が好きでないと、その地域が自分には合わないという可能性が高いです。

例えば新しいことを始めたいのに、事前調査せずに
新しいことを始めることを嫌う文化がある地域にいくと、移住失敗につながります。特に田舎は人とのつながりが強いぶん、人間関係上、違うことをすると嫌がられることが多いようです。

では何を見に行けばいいのかというと、最低これだけは、と思ったのが

・会合やセミナー(サークル、婚活イベント) 
・施設(幼稚園、スキー場) 
・地元のものを食べる 
・地域のキーマンに会う
・実際に移住してきた人に会う

この5点です。

特にその地域のキーマンは非常に重要です。その人が色んな知り合いにつなげてくれる可能性が高いからです。なので、その地域に行く前にキーマンは誰かを情報収集してアポを取りましょう。キーマンは既にどこかしらから取材されている可能性が高いので、ネットでなにかしらの情報が必ずあります。
「地域の場所名 インタビュー」で検索です。

そして何を聞けばいいのかというと、そんな難しいことは聞く必要はなくて、ストーリーを聞きにいくだけです。

・どんな思いでその取り組みをしてるのか

・普段生活しているタイムスケジュール

・その地域のストーリー(名産や強み、弱み、歴史など)


わざわざそんなことをよそ者に話してくれない、と思うかもしれませんが、ほとんどの人は自分のストーリーを話すのは好きなので、ぜひ聞いてみてください。

それでもまだ躊躇してる人は、

移住を考えているんですけど、

と一言理由を付け加えればおーけーです。

今回、僕の場合はブロガーインレジデンスというプロジェクトの参加者で、大山町に関するブログを書くためという話でみなさん快く引き受けてくださいました。

大山町を好きになる人の条件

・海と山の土地の変化を同時に楽しみたい人

・夏と冬のアウトドアスポーツが好きな人

・田舎ならではの人との密なつながりが好きで、新しいことにチャレンジしたい人

これらは大山でしか味わえない、とこれまでの6地方の比較から感じました。

地方も人と同じだよねってこと

どの地方も個性があってOnly1です。Only1は1つの特徴ということではなく、複数を組み合わせてOnly1ということなんですが、それぞれ良いところも悪いところも、もちろんあります。

完璧な場所なんてないです。


これって地方だけでなくて人と同じなんですよね。完璧な人なんていません。


いつも言ってることですが、完璧になろうとするよりも、Only1を磨く、発信する、そのOnly1を気に入ってくれる人に目を向ける。一定数でその人を嫌う人も必ずいるので、そこは気にしない。

一見嫌いな人は減らした方が良いに決まってるじゃないかと思うかもしれないですが、嫌う人がいないということはつまり、

軸がない、

ということになります。

そう考えると、地方も人みたいなものです。

大山町にそんなに魅力を感じないという人もいるでしょうし、それはそれで良いんです。

それよりも大山町のOnly1を発信して、気に入ってくれた人に住んでもらう。
大山町を誰にでも勧めたり、大山町はこれも良い、あれも良い、とあれこれオススメするのは私は反対です。

全員に好きになってもらう八方美人状態、である必要はないのです。

移住を検討するときは、

・何を重視するのか

・その地方のOnly1はどこか


これらがマッチングしているかどうか、ということを頭に入れて訪れましょう。


これらが地方移住で失敗しない条件です。


Nomadomaに訪れてみよう

上に
大山町が好きになる人の条件、を書きました。そこでぜひ訪れてみたいという人にとっておきの場所を紹介します。

今回私が泊めさせてもらった「Nomadoma」というお城つきシェアハウスです。



2016-03-13-17-19-00

今回、私の滞在もNomadomaを管理してる薮田さんという方に案内してもらいました!

薮田さんは地域起こし協力隊なので、顔も広くて、地元のキーマンとつないでもらったり、おもしろい活動を紹介してくれました。ここでは紹介しきれてない活動もたくさんさせてもらいました。

こういった場所でこそ、薮田さんのような顔が広い人と最初につながっておくことが大事だな、と思った次第です。一人で行動するより はるかに良いですよ。

Nomadomaが気になる方は、薮田さんにぜひ連絡をしてみてください。

次回の記事は大山町でおもろい活動を始めようとしている具体的な一例を紹介します!