<最後に追記あり、2016/12/9>

前回の記事で、大山町に滞在していて気付いた6地域間の違い、について書きました。
地方移住に失敗しないために!6地域を滞在した経験者の比較と押さえておくべきポイント in 大山町

大山町は新しいことを受け入れてくれる体制で、今回の記事ではそこにフォーカスします。

じゃあ実際にどういう新しいことをしようとしてるのか、を具体的に人と活動内容を紹介していきます。

彼はまーしーと呼ばれていて大学時代の私の友人でもあり、いまは大山町の地域おこし協力隊として活躍しています。地域おこし協力隊とはその地域を応援したい外からきた他のメンバーと一緒にその地域を盛り上げるのが仕事です。

実は彼、東京生まれ&育ちなんですが、大山町に訪れた際に人とその場所に一目惚れし、務めていた会社をすぐにやめて住み始めるほどの行動派で、今度はまさかの...

今はまだ言えないんですが、地域おこし協力隊とは別に、大山町の良さをもっと伝えたいという思いから新しい事業を4月から始めます。 


何を始めるのか
簡単に言うと、

「まーしーが大山町で試行錯誤し、動きまわって体験した11ヶ月を凝縮して、たった2週間でその体験ができる住みこみツアー」

という新しい観光の形です。

観光というより住まい体験に近いのですが、これが今までなかった取り組みで、いま地方創生の一環で全国的に移住体験が流行っています。

たとえば今私が参加してる鯖江(福井)のプロジェクト「ゆるい移住」では、これまでになかった「住まい×自由」を提供していて、

「とりあえず家賃は半年間無料で良いから住んでみなよ、それで気に入ってくれたなら住み続けてほしい。」

というもので、一般的な移住体験と何が違うのかというと、仕事を一切しなくても良い、というところです。
一般的な移住体験というのはその土地に住ませてもらう代わりに、農業を手伝ったり、PRをしたりというなにか仕事をしないといけないなどの制約があります。つまり「仕事×住まい」です。

ただ、このゆるい移住は本当に何もしなくてオッケーなんです。こういったプロジェクトに参加する人はアクティブな人が多く、結果的に自分で好きに動いて仕事を見つけたり、現地の人と交流したり、こうゆう人に会いたいと言えば会わせてくれたりと自主性が重視されるものになっています。つまり「住まい×自由」です。

一方、今回まーしーがやろうとしてることは、

「人とモノを含めた大山町の魅力を感じれるリアルな住まい体験」

ができる、コーディネーター的な役割です。

まーしーの暮らしに同行したり、付きっきりでサポートすることで、ありのままの暮らしを体験できます。

どういうことかというと、その11ヶ月の間に地域おこし協力隊としての大量行動を活かして、大山町のおもしろい場所や人など魅力を知った彼が、田舎での生活はどんなものなのか、どういった人がいるのか、など彼についていって一緒に体験ができる、さらに泊まりこみも彼の家でできる、というツアーです。

他の移住体験と何が違うのかというと、まーしーがこれは大山町で絶対にオススメというもの、を最短ルートで体験することができるのです。 

さらに完全おまかせで連れて行ってくれます。普通は、この場所に連れて行ってほしいとか人に会いたいというと連れていくんですが、その地域のことはわからないので、何ができるのかわかりません。そこをまーしーがいくつかの提案をもとにコーディネートして連れて行ってくれるのです。

まーしーは東京から来ているので、特に都内の視点でここは本当に良かった、というものも案内してくれます。これは観光するモノだけではなく人も含まれています。どこでもそうですが、地域だと特に必ずその地域のキーマンがいます。
そういったおもしろい人につなげてくれるのです。

なぜそれができるのかというと、まーしーはこの大山町で地域おこし協力隊として色んな人とのつながりができているからです。

たとえば一人でその土地のキーマンとつながって話をしてみようと思っても、お互いに初対面なので、上手く噛み合わないということがあります。特に日本人はシャイなので。

そこでまーしーがそのツアーの参加者を大山町のキーマンやおもしろい取り組みをしてる人のところに連れて行き、間に入ることでやりとりが円滑になります。

初対面で話すより、共通の友人がいてその人から紹介してもらった方が良いですよね。

例えば、大山町滞在中にここだけは行っておいたほうがいいということで「平澤牧場」というところに案内してもらったのですが、そこにいたやすみさんとひらさわさんがブログでは書き表せれないほどの強烈なキャラでした。 初対面ではついていけないくらいパワフルです。おもしろすぎて腹がよじれました。(これはガチ。)

まーしーがいることで二人のクッションになってより深い話が聞けたり、しいたけやお肉を頂いたりというこれが本来の姿かという体験ができました。初対面同士だと何が良くないかというと、お互いに遠慮して本来の姿を見ることができない、というのがあります。

これをコーディネーターのまーしーが入ることで本来の田舎体験が可能になるのです。

そうやって一回目の訪問にもかかわらず仲良くなれるので、またここに来ようと思うのです。

これはビジネス的に見ても、大山町に何度も来るというきっかけになります。一般的な観光だと例えば鳥取砂丘を見に行く、だと一度見に行くと終わり、となってしまいます。

このリピーターができるかどうかというのはビジネス的にはもちろん、地域活性化にも、観光を盛り上げるのにも欠かせません。

これを国全体でやることができれば、今海外の人が日本に来るのがめちゃくちゃ増えてきていますが、そういった人がリピーターになるので一気に観光大国になることができます。

これは本当にワクワクしますね!

さらに今考えているプランが1 or 2週間なので長すぎず、短すぎずでちょうどいいですね。

これが最初に言った、

まーしーが試行錯誤し、動きまわって体験した11ヶ月分の大山町の魅力をギュッと凝縮して、たった1 or 2週間でその体験ができる。

ということなんです!

田舎体験は視野が広がる!
鯖江の「ゆるい移住」でもそうですが、都会に住んでいる人が田舎体験をすると視野が広がります。

都会と田舎は価値観が全く違うからです。田舎での生活全てが都会の人にとっては新鮮で、非日常なんです。違う価値観を体験することは、たとえば、

がむしゃらに働いてるけどそれって何のため?

といった人生を根本的に見直す機会が持てます。自分が持っている価値観が壊れるのです。

その結果、ゆるい移住に参加しているメンバーは仕事をやめたり、新たなキャリアを踏み出したり、好きなことをやりたいだけやる、といった変化を実際に起こしています。私も参加者なので、ゆるい移住メンバーのこの目に見える変化がおもしろいんです。

1 or 2週間であれば大学生なんかはすぐに休みが取れるはずなので、一般的なツアーに飽きた、将来の道を模索しているという人はぜひ一度4月に始まるようなので参加してほしいです。

体験しないとわからないこともたくさんあります。
観光物を見にいくのと違って、人との交流は特に予測不可能なので何が起こるかわかりません。ある人との出会いで人生が変わった、なんて話を一度は聞いたことがあるんじゃないでしょうか?

今の世の中に求められている観光の新しいカタチとは?
私もそうですが、なにか名所を見に行く、それはすぐに飽きてしまいます。次にまた行こうというふうになりませんし、世界中に観光する場所があります。そんな中で、また来てもらうリピーターを増やすのは今かなり難しい時代です。

帰る場所がある観光地を作る。

これが今最も必要とされるカタチなんです。帰る場所があるというのはやはり人ありきで、家族がいるから帰る、昔の友だちがいるから帰る、場所ではなく、人です。

観光くらいの短期滞在ではその場所について詳しく知る、住まいを体験する、その地域の人を知るというのは不可能なんですが、それらすべてを実現するのが今回のツアー事業です。

これはまーしーの、

「人を巻き込む力」
「時間をかけて行動しまくったからこそできた地元の人との関係性」
「外から来たからこそわかる大山町の魅力」

があるからこそできて、Only1な事業だと思っているので、これからの展開にぜひ注目してみてください!気になった人はぜひまーしーのブログも読んでみてください。


事業の公式サイトはこれから立ち上がっていくとのことです。

<2016/12/9に追記>
事業の公式サイトが立ち上がって早8ヶ月。良い感じに仕上がってます。
縁ある人と生み出す〜暮らしに触れる観光の新しいカタチ〜